雑記山

EastMtさんの編集後記やら趣味やらなんやら

モモモモ望月杏奈 - 編集後記 #sm34574028

あけましておめでとうございます(約43800分遅れ)。今年もよろしくお願いします。

 

投稿しました!!!!!見てね!!!!!

 

まだ投稿してから間もないのに多くの方にご覧いただいているようで恐悦至極の思いです。

この動画について話したいこといっぱいあるし、ブログの更新サボりまくりだったし、「おっこれタイミング的にちょうどよくね?」ってことで技術的な話などダラダラと書いていこうと思います。いつも通りスクショ結構あるので通信量とか注意。

書きたいこと全部書いたらクソ長くなってしまった(1万字超え)のでお急ぎの方は適宜目次から見たいところへジャンプしてご覧くださいな。

 

 もくじ

 

 

 

0.使用ソフト

[絵,切り抜き]

GIMP 2.10.6(更新してから白黒UIになってクソ見づらい)

 

[音声]

REAPER v5.70/64x

└使用VST

  • [EQ] Marvel GEQ, Kuassa basiQ, ReaEQ
  • [コンプ系] GranComp3, BuzMaxi3, W1 Limiter
  • [ステレオイメージャー] Ozone Imager, Wider
  • [アナライザ(?)] DRAnalyzer64, T-Racks CS Metering
  • [その他] dblue Glitch v1.3, ThrillseekerXTC, ITDPanner64, Temper, SK10, FreeClip, epicVerb
  • [VSTi] Synth1, sforzando, T-Force Alpha Plus(エラー吐いたので動画版投稿した後に消した)(ドラム、ハイハット、シンバル、クラップとかはサンプリングからそのままカッパらってきています)

WaveTone

Adobe Audition(試用版、ボーカル抽出用)

歌声りっぷ

 

[映像]

AviUtl(+スクリプトいっぱい)

 

1.着想、構成

やはりダダダダ天使で作ろう!!!!!と思うに至ったきっかけがございまして。

 

そうです、ヤヤヤヤ大和亜季です。このことはTwitterとかでちらほらとつぶやいてました。

よくもわるくもクオリティの高く自分が心揺さぶられた作品を見るとすぐに影響を受ける性分でして、そんな単純なぼくは「この曲でつくるぞ!!!!!いよぉぉぉぉぉし!!!!!」とモチベーション爆上がりでした。

しかし最初は杏奈ではなく美穂で作ろうと考えていました(杏奈は映像MADの明瞭な構想があった今もあるけど)。実際にそのまま製作開始してベースとかドラムとか、セリフ合わせと人力以外の音取りをあらかた済ませた段階であることに気付くのでした。

 

 

 

 

 

 

 

素材被った!!!!!!!!!!!!

 

チンタラと音声を作ってたら先を越されてしまった。

「いやぁ~こうもガッツリ組み合わせ被るのはアカンやろ…」と当然ながら思い、一度はお蔵入りにしようかとも考えたのですが、この時点で音作りがうまくいっていてもったいない気がしたので露骨に素材だけチェンジしてまた作り始めました。ここで初めてモモモモ望月杏奈の制作がスタートしたのです。ツダダダ小日向なかったらどうなってたかわからん。

 

 

もともと音作りにVSTiとかサンプリング当ててみたりとかもはやDTMみたいなことをしていたせいか、素材を差し替えるにあたっての労力自体は大したものでもなかったのですが、構成はそうもいかず、ストーリーをまた一から考え直す必要が出てきました。

今のモモモモ望月杏奈の構成は先ほどちらっと出てきた「かつて構想のあった杏奈の映像MAD」からテーマだけ引っ張ってきています。「オンとオフという明確な二面性を持つ杏奈の、"アイドル"とその二面性の間に生じた疑懼」、つまり「オフの自分はアイドルにふさわしくないのでは?」という本人の疑問と不安です。こういうの心理学的には「アイデンティティの確立」にあたるんでしょうかね。よくわからん。

 

ex14.vip2ch.com

 

難しそうなこと言ってますがこのSSを読んでこんなテーマを自分のMADでもやってみたいなーと思ってずっと温めてたんですよ。また影響されてるよこいつ

ずっと映像MADのために温めていた構想なだけあってここで放出していいものかちょっと悩んだものの結局採用。そしてミリシタから参入してまだ一年程度の青二才が杏奈にどんなボイスがあるか把握などできているはずもなく、とりあえずグリマスのボイスドラマ「良いP編」を聞いたんですが、杏奈がぼくの考えていたことと似たようなことを言っていてビビりました。まさか公式にこんな試練を乗り越えアイデンティティを確立させていたとは…!できる…!

モモモモ望月杏奈においてボイスの引用元が良いP編ばっかなのはそういう所以があってのことです。正直「あれ?これボイスの流れに甘んじてめっちゃ構成手抜いてね?」とか思った

 

 

まだ構成に関して裏話があります!!!!!なっが!!!!!

音声の制作がひと段落つき、映像を冒頭30秒とサビの頭数秒作ったところで、どーしても我慢できず発作を起こして音雲にて音声だけ先行公開してしまいました。

  

soundcloud.com

 

このトラックですね。聞けばわかると思いますが、動画版とは後半の構成がゴッソリと異なってるんです。

これも訳ありでして、それはダラダラと映像を作っていた時のこと。ミリシタのあんゆりイベの発表があって超アタフタしてたころなんでもう数日前とかですが、とあるダダダダMADに大いに衝撃を受けることになりました。

 

 

アツすぎじゃ駄目ですか!?!?!?

映像、音声、人力、構成どれをとってもすばらしいクオリティ。一万再生おめでとうございます

これを見たぼくはTwitterでも非常にはしゃいでいます。

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一番上のツイートで「あっ…(察し)」となったあなた!!!!!ご明察!!!!!

この直後に真夜中まで音声を作り替えサビ前を引き伸ばしセリフ合わせもし直し映像もそれに合わせて修正してしまったのです!!!!!バカだろ!!!!!

 

 

2.音声

構成については1.で触れた通り、超平たく言うと杏奈が小さくも大きな疑問を乗り越えていくというベタな流れになっています。

 

・意識したこと

~0:40 : 杏奈がゲーム好きであることの提示(ミリマスや杏奈のことをよく知らん人がストーリーをより簡単に飲み込めるよう仕向けるため)0:40~サビ前までの流れに自然につなぐため「良いP編」のボイスをなんかこういい感じに並び替えて刻むこと

 

0:40~サビ前 : どんな苦難に直面したか、またどう解決へ向かうかなるべく簡潔に(尺があんまりないから)、また意味がブレないような提示のできるセリフを選ぶこと

 

1:50~さいご : 0:40~サビ前のラストのあたりで「プロデューサーさんと一緒にトップアイドル目指すよ!」という旨のセリフを入れたので、それに呼応する形で「プロデューサーさんに(この決意や気持ち)届け!」というセリフはどうしても入れたかった。なのでいかに自然にこのセリフを組み込むかということは特に意識した

 とりあえずアイマス初見の人にもよく理解してもらえるよう構成がんばりました。この構成によって杏奈Pが増えたらいいなっていう淡い期待も込めて

 

構成は1.で散々舐め回すように触れたのでガキが…舐めてると舐めるぞ、今度は技術的な話でも。

・刻み

正確に言うと刻み方の話なんですけども、ぼくは途中下車というジャンルの音MADも作ってまして(というか主体は下車なんですけど)、その途中下車を作るときと下車でないMADを作るとき刻み方を意識して変えています。

 

soundcloud.com

例えばこれ。モモモモ望月杏奈と比べて刻みが多く細かいのがおわかりいただけただろうか。

単純に下車とそうじゃないMADの作風の差ってのもあるんですが、下車のように細かく刻んでいくと「今、まさに話している」という臨場感みたいなものが損なわれてしまう気がします(個人的な感想)。

何が言いたいねんっていうと、刻み方を変えるだけでも意外と印象は違うよ、ってことです。静かなパートでBPM倍取りレベルでめっちゃ刻みまくるのは雰囲気ぶっ壊しでしょ。そういうことです。狙ってやるなら別ですけどね

 

以下に刻みに関して参考になったブロマガ貼っておきます(丸投げ)

ch.nicovideo.jp

 

・アカペラ音源の抽出

人力は今回の場合アカペラ音源を使って歌わせるので、当然アカペラ音源の抽出が要ります。

そのアカペラ音源を作るには少なくとも原曲のカラオケ音源が必要であり、デレマスのCDだとカラオケ音源が同封されてたりします。元から入っているならそれを用いればいいのですが、ミリマスの場合はカラオケ音源が同封されているCDというのがごく僅かです(一応カラオケ音源入ってるCDはあるにはある)。なのでカラオケ音源を自分で作るか、あるいは直接ボーカル以外の音を削除するか、ということになってくるわけで、どうしても品質はCDに同封されているカラオケ音源を用いてボーカル抽出するよりも落ちてしまいます。

そこで原曲からボーカルだけぶっこぬく手段として、今回はAdobe Auditionでボーカルを削除してカラオケ音源を作る」「原曲とカラオケ音源を使って歌声りっぷでボーカルを抜く」という手段を用いました(AuditionはVocalCancelerとかでも代替可能。たぶん)。原曲から直接ボーカルを削除するとかいろいろやってみましたが雑音が一番少なくなおかつボーカルの品質がそれなりだったのはこの方法でした。

しかしこの方法、ボーカルは雑音少なめに抽出できる代わりに子音がかなりイッてしまいます。子音がわかりづらいとなんて言ってるかわからんがな!ということになりかねないので、どこか別のところから子音だけ切り出して合成する必要があります(後述)。諸刃の剣ってこった。

あとはノーマライズして音量をあげておくだけでいいです。REAPERでCtrl+Shift+Nを押せばできるので(複数選択可)それで十分だと思います。

 

・人力ぼーかろいど

今回用いた方法はアカペラ音源を切り貼りしてフォルマント維持しつつ音程を合わせる方式。ほかにもいろいろ手法はあるけど余計長くなるのでここでは端折ります(後日別の記事で詳しく書くかも)

完成度次第ではVocalShifterで調声することも考えていましたが思ってたよりいい感じになったので人力はREAPERで完結してます。「もっと好きになってくれるなら」のとことか会心の出来だと思う

フォルマントを維持するとはピッチを変えても声質を維持するということです(たぶん)。これをやっとくとピッチ変更したとき特有の機械音っぽさがなくなります。

REAPERの場合、フォルマント維持はアイテムをダブルクリックすると出てくる「Media Item Properties」とかいうウィンドウで、赤丸内のプルダウン(デフォルトでは「Project default」となっている)から「Soloist」ってついてるやつを選択しとけばOK。

 

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どうです?全然音色が違うでしょう?

メロディを担う音をフォルマント維持させてみても面白いと思いますが、これは人の声だと自然にピッチ変更できるものの元素材が機械音とかだとすごい癖が出てわかる人にはバレるので使いどころは弁えるべし。

 

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人力パートとかけてるVST

 

フォルマント維持をさせるのもそうですけど、人力はありあわせの音素を組み合わせていくので、たまに「どこにも「ぎゃ」って言ってるとこがねぇ!!!!!」なんてことも起きます。または「言ってるは言ってるけど長さが足りん…」とかね。
そんなときは子音と母音を合成させて音素を作ります。例えば「し」なら「す」の歯擦音のところと「い」 とか。
 

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「し」

合成は抜き出した子音と母音をクロスフェードさせてブツ切り感をなくすだけでそう言ってるように聞こえるようになります。

これは元の音素が豊富ならできなくてもどうにかなったりしますが、マグロとか素材量が理不尽なまでに少ない素材で歌わせるときは必須です。マグロって素材量のわりに結構作れる音素多いんですよね

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撮影中止

 

・ミックス

これも長く書こうと思えばいくらでも書けるぐらいメンドクサイので詳細は割愛(これもできれば後日詳しく)

 

[12/7追記]ミックスについてはFirers!!!の編集後記(https://eastmt72.hatenablog.com/entry/2019/11/10/151057)をどうぞ。

 

ぼくは音が混ざってごちゃごちゃになってる音声をとても嫌っているゆえ、音域分けは結構こだわっています。音はパート(ドラム、メロディ、ベースとか)ごとに主にもつ音域が違い、例えばベースならドラムの主音域と被るところを削っておかないと混ざってガチャガチャしだすわけです。

なので各パートの主音域に被るところはEQで削ることで音をすっきりさせていきます。

 

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音域の目安


・サビのコール入れるキャラ選び

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 ここの話です。とりあえず原曲もボーカル以外にコールというか合いの手があるので、当然それに合わせて杏奈と関係の深いキャラを二人まで絞ろうと考えました。

まぁ百合子は即決でした。杏奈のSS漁っても半分以上があんゆりのSSな気がするし、公式でも散々絡み倒してますからね。

で、もう一人をロコにした理由としては、「年上なのになぜか杏奈が呼び捨てにする」というエピソードをやたら色濃く覚えてたからです。亜利沙もそうなのかな?と思って迷いましたが、ミリシタでAngel、Princessと来てFairy属性のロコはバランス良いかなと思ってロコにしました。

これは割とどうでもいいんですけど、ダダダダ天使の「\もっと!/」とDreaming!の「煌めけるよね"もっと!"」はピッチがほぼ一緒でした(「も」のとこだけDreaming!のほうが半音低い)。ミリマスでダダダダMAD作りてぇなぁ~~~~~と思ってる方は参考までにどうぞ

 

3.絵

 絵はたいていデジタルならペンタブを使うもんだと思うんですが、絵描きでもないぼくにそんな環境はなく、マウスだけで絵を描かなくてはなりませんでした。そこで線画を描くにあたってGIMPのパスという機能を使いました。

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あんまり拡大すると曲線が角張ってるからバレる

この機能の利点はアンカーを用いてあらかじめ線を引くところを決めてから描画できるところ。マウス特有のめっちゃヘロヘロな線はこの機能で回避できます。

どうやるの?こうやるの。

 

①パスで線を引くとこを決める

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②「パスの境界線を描画」

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③こんなウィンドウが出てくる。線の幅は適宜。アンチエイリアスは色塗りの時すっごく面倒なことになるので切っとく。設定できたら「Stroke」

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④イェェェェェェェェェイ!!!!!

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これだけ。簡単でしょう。

パスはもちろん一つの輪っかにすることもでき、切れ端のアンカーを選択した状態で別の末端のアンカーをCtrl+クリックすれば線でくっつきます。輪っか作るときじゃなくても辺を2つ持たないアンカー同士ならこの方法でアンカー間に線を引けます。

このパスと末端のアンカーを線でくっつける機能を使って画像の切り抜きも可能です。

 

 

影やハイライトを描くときも影の色を用いてパスで境界線に線を引きバケツで塗りつぶせばいけます。

この方法はデフォルメされてる絵ならまだしもそうでない絵には不向きです。曲線の角張ってる感じが特に。そんな絵を描きたいときはもうペンタブ、買おう!

 

4.映像

長すぎて疲れてきましたね。ごめん。

制作期間は一週間くらい。前半は原曲PVリスペクト、後半になってガンガンカメラ制御を使い始めるというダンコヒと似たようなやり口。

今回一番苦労したことはなんですか?と聞かれたらぼくは間髪入れず「エンコ」と言ってのける自信があります。いや本当に。映像の制作時間の半分くらいはエンコに吸われた。原因不明のエラー多発して本当に大変でした…

 

0:08~0:12

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「いや中身同じやん!」っていうネタのつもり。わかりづらっ

 

0:21~0:24

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杏奈がオンオフしすぎてばたんきゅ~ってイメージ。ここも短い尺に無理やりねじ込んだ感あってわかりづらかったかも

 

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回転はフレームバッファ+画像ループ(回転によってはみ出る端っこを隠すため)+オフスクリーン描画+回転ブラー。画像ループと回転ブラーを併用する場合はオフスクリーン描画挟まないとうまく動きません。

 

0:39 「宜しくぅ!」

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テキストの輪郭が出現するところは「文字輪郭追跡」

上のスクショで出現しかかっているテキストは「クリッピング(「中心の位置を変更」にチェック)」で動かしています。

また字間の調整は「Text 字間調整」。

 

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0:58~1:00 「大丈夫に、なったんだ」

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ディスプレイはOBJ Reader。杏奈の状態をディスプレイに重ね、ぐちゃぐちゃだったディスプレイがきれいに元通りになることで杏奈が立ち直っていく姿を描いてみたつもり。

謎の白い物体群はGetColor、ディスプレイがのっかってる朱色の立方体は3DObject。

ぼかしはフレームバッファ+ガウシアンブラー(神)、左上右下の光ってるやつはともにカスタムフレア。

真上の赤い光ってるやつは円(図形)+ぼかしを加算合成してみた。

 

1:10らへん 「スイッチ入れないと 全然 アイドルじゃないから…」

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実は一瞬だけCrushJPGが入っています

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ここお気に入り。

背景の翳る月は偶然見つけたもの。ちょうど杏奈の葛藤を描いたパートだったのでぴったりじゃん!!!!!と思って即座に入れました。

砕ける杏奈はグループ制御+「砕け散るT」。砕けると同時に起きてる振動は「s_shakeもどき」。このスクリプトはAviUtlらしからぬ揺れ方をしてくれるので好きです。

 

サビ全般

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出、出~~~~~!!!!!ゴリゴリカメラ制御ぶん回し奴~~~~~!!!!!

久しぶりにやりたかったので仕方ない。
ここのテキストには立体化(R)をかけました。またグループ制御+偽被写界深度もかかっています。あとは先述した手法と同じ。

(ちなみに偽被写界深度は「カメラ制御が置いてあるレイヤー=目標レイヤ」だとうまく動かないようです。この現象があとあとちょっと面倒なことになるとは知る由もなかった)

 


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画面内に散らかってる+はテキストの+を「ランダム配置@ANM1」で散らかした。

 

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後ろのAngelのシンボルマークは「立体化(R)」、舞ってる羽根は「曲面変形」。詳しくは以下のリンクから。

seguimiii.com

 

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ここの杏奈の形に型抜きされた背景は「反転(透明度反転にチェック)+領域拡張(+単色化)」っていう組み合わせ。単色化は「輝度を保持する」チェックを外すことで、単色化で選択した色で塗りつぶしができるので、色を付けたいときだけ追加します。

 

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ちょいと面倒なのがこの不思議なカメラの動き。これは、まず見えない適当なオブジェクト(ここでは加算合成した黒円)を配置する。その配置したレイヤーが例えば13だったら、カメラ制御の目標レイヤを同じく13にしておく。これでレイヤー13においてあるオブジェクトを中心にカメラが動くように設定したわけです。

そしたら、カメラと黒円の両方のオブジェクトに同じ位置に中間点を打つ。これは大体でいいです。わざとちょっとずらしてみてもいいかも。

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こういうこと(わかりづらい)

今回はX軸方向に動かすので、X軸だけ動かします。カメラ制御と黒円の中間点ごとのX座標が同じになるように動かす。ここでは「使命を果たす者」のカードの絵に合わせたい。カードのX座標は1372なので、上の図で右の赤棒に重なってる中間点でのカメラ制御と黒円のX座標も1372にする。これでオブジェクト自体の終点の座標もともに1372にしておけばカメラを静止させることができます。

あとはカメラ制御と黒円のイージングを変えれば不思議な動きをする(はず)。ここで使ったのはイージングではないのですが便宜上イージングに置き換えるとカメラ制御が12番や20番、黒円が11番や19番です。

なんでこんなに面倒なことをするのかというと、先ほどもちょっとだけ触れましたが、偽被写界深度「カメラ制御が置いてあるレイヤー=目標レイヤ」、つまりカメラ基準の動きの時はうまく動いてくれないのです。ここでは右へカメラを水平移動させたいのですが、その動きはカメラ単体だとカメラ基準の時しか不可能な動きです。このままでは偽被写界深度か水平移動かどちらかを捨てるしかない。

しかしほかのオブジェクトを動かすことによって視点を操作できれば、カメラ基準でなくとも水平移動は可能になります。

つまり偽被写界深度のためだけにこんなに面倒なことをしているのです!!!!!

それ即ち偽被写界深度を諦められるのならばこんなことをする必要はないということ。偽被写界深度使わないんならこんなことせずとも最初からカメラ基準で動かしときゃ十分だと思います。この辺の説明意味なくね?

[追記](02/16)こんなことしなくても黒円を目標X、Y、Zに置き換えれば同じことができました!!!!!目標レイヤは適当な何もおいていないレイヤーを選択して、X=目標Xになるようにカメラを動かせば水平移動できました。記事書いてから「こんなことせんでも目標XYZ動かしゃできるんじゃねぇかな~~」とか思ってたけど案の定でした。

目標XYZを動かすほうがレイヤーも省けるし楽ですが、黒円を使う方法も視点をより直感的に動かせる方法ではあるのかなとは思いますので、どうせ挙動は同じなのですから操作性でどっちをとるか選んでもいいと思います。目標XYZは数値のみで、黒円をひっつかんで好きに視点を動かすとかはできないはずなのでその点は黒円を用いるほうが楽

 

[追記]被写界深度について(02/06)

説明すっかり忘れてましたゴメンゴ

被写界深度とは、被写界深度によるボケを再現したスクリプトです。あくまで再現したものだから被写界深度に「偽」がついて偽被写界深度、ということだと思う

被写界深度は写真やってる人なら想像しやすいと思います。写真のピントが合っている距離を表し、これが浅いほど被写体以外ピントが合わなくなる=背景のボケ味が強くなる、ということ。「明るいレンズはボケやすい」と言われる理由は、絞りを開放するほど被写界深度は浅くなりいいボケが出るようになるため、絞りをより開放できる明るいレンズはボケが出やすいからです。

絞りってなんやねんって方はスマホの撮影モードかなんかの「ポートレート」ってやつが想像しやすいんじゃないでしょうか。撮りたいやつ以外はいい感じにボケるでしょアレ。アレがAviUtlでできる!って認識で十分かと。ただし周辺ボケ光量とはボケ方が別なのでごっちゃにしないように。

使い方はカメラ制御下にグループ制御を配置し、グループ制御に偽被写界深度をくっつけます。

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焦点距離」でピントを合わせる位置を設定できます。カメラと被写体間のZ軸における距離です。例えばカメラがデフォルトの位置にある状態で焦点距離を-500にすると、Z軸が-500のオブジェクトにピントが合います。

このスクリプトの何がいいかというと、お手軽に奥行きを演出、リアリティを出すことができる点。いろんなオブジェクトをZ軸をずらして配置しても、動かさないとあまり奥行きが出ません。出ないこともありませんがやはり「平面」な感じは否めません。その点、偽被写界深度によるボケはカメラが静止していても奥行きを感じさせることのできる有効な手段だと思いますね。

 

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このパートで画面がぐらぐらしてるのは「twitchっぽいものT」。

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ここら辺のモーションは暖暖暖暖天使リスペクト。具体的に言うと「アツすぎじゃ駄目ですか?」のあたり。

 

全体に共通しているテクニック

 

・イージング

イージング系スクリプトはベジエ軌道T、マルチベジエ軌道、イージングを使っています。たまにベジエ軌道Tやマルチベジエ軌道でうまく加減速移動してくれないオブジェクトがあるので(カスタムフレアとか)、その時にイージングを使います。

 

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イージング(全41種)

全ての動きをイージングで賄ってもいいのですが、イージングはキビキビしたモーションは不得手であるようで、使用率はそんなに高くもないですね。ベジエ軌道で動きを制御できないオブジェクトに対しては本当に重宝するのですが。

 

 ・ブラー

AviUtlのモーションブラーは放り込むだけで簡単に動きにブラーをかけられますが、バレる人にはバレるような癖があるし、しかもエンコが遅くなるのであまりお勧めできません。

代わりに方向ブラー、放射ブラーやスクリプトの回転ブラーなどを用いるとAviUtl臭さが消えます。しかし斜めの動き(特にZ軸が絡む動き)はどうにもならんのでその場合にはモーションブラーを使います。つまり最終手段です。

 

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モーションブラー

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フレームバッファ+方向ブラー

 ・手振れ

ぼくの知っている限りでは手振れは3種類ほどあります。もとからあるカメラ効果の「手振れ」スクリプト「手振れ(R)」、そしてアニメーション効果の「震える」を使う方法です。

モモモモ望月杏奈ではアニメーション効果の「震える」を使用しています。前者二つはまずカメラ制御があることが前提ですが(そもそも"カメラ効果"なので)、「震える」はカメラ制御を使っていない箇所でも手振れを再現できます。それだけではなく、デフォルトの「手振れ」はぼくの環境だと追加するとカメラがどっかに吹っ飛んでまず使い物にならないので論外。「手振れ(R)」は個人的に揺れが激しめなイメージ(という名の偏見)があり雰囲気にふさわしくないかなとも思い今回は使いませんでした。

 

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フレームバッファ+震える

  ・色調の調整

逆光の記事でも書きましたが、専ら画面の色調の調整方法は「グラデーション」や背景(図形)、またそれら両方でやってます。

 

eastmt72.hatenablog.com

 

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色調調整用の背景

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オーバーレイ合成前

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合成後

あとカスタムフレアも相変わらずめっちゃ使う。

 

・フォント[02/16追記]

いっつも書き忘れてしまいますフォントの項

今回使用したフォントは3種。コーポレート・ロゴで事足りてますね。

 

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「コーポレート・ロゴB」「源暎こぶり明朝」「Noto Serif CJK JP Black」(コピペ用)

5.さいごに

終わった~~~~~!!!!!本当にめっちゃ長くなっちゃった。最後まで全部読んだ猛者のアナタ!!!!!お疲れさまでした!!!!!

また書き忘れてたこと思い出したら追記すると思います。質問はEastMt72でも_Oriensでもどちらでも大丈夫です!ぜひどうぞ!

 

本当の最後に…

 

 

これからも望月杏奈ちゃんをよろしくな!!!!!!!!!!